National unabhängige Strafrechtswissenschaft

2007年4月23日

私は形容詞のついた法律学が嫌いだ。うちの大学では「慶應民法学」とか「慶應商法学」とかそういう言葉を好んで語る人がいる。でも、私には「慶應刑法学」なんて言葉は口が腐っても言えない。法科大学院の紀要に「慶應法学」という名称が付けられたのも、私には痛恨事である(もちろん、私は反対したが、冗談として受け取られたらしい)。学問は1つのもの・普遍的なものでなければならない。慶應刑法学とか早稲田刑法学とか、それは概念の自己矛盾だ。少なくとも、刑法学については、その種の言葉を口にする人を私は心の中で軽蔑する。ドイツ刑法学とか日本刑法学とかも存在しない。この点は、ドイツの恩師、ヒルシュのいう通りだ。日本外科学とか,日本物理学というのが滑稽であるように,日本刑法学という言葉は滑稽だと思う。