Nothing's Gonna Stop Us Now

2011年10月1日

マンダムのテレビコマーシャルの話をしても,わかる人が少なくなってきた。これはショックである。いま使っているヘヤートニックは,柳屋か,またはマンダムかであるが,基本は柳屋。これは父がずっと柳屋を使っていて,89歳でも髪がふさふさであるのは柳屋のヘアートニックのおかげに違いないと思うからだ。しかも,あまりに安くて,柳屋に申し訳なくなるぐらいだ。柳屋,本当に有難う。ただ,たまにマンダムに浮気する。これは,かつてのテレビコマーシャルのせいである。もし私の髪がだんだん減っているとすれば,特に生え際が大きく後退し始めているとすれば,柳屋だけに徹底していないせいかもしれない。そういえば,昨日,フランクフルト・ソーセージ大学で,ドーピングに関する講演を聴き,そこで示されたウリーンプローベ(小便試料というのか)の中に緑色のがあり,あれを見たとき,あ,柳屋のヘアートニックだ,と思ったのは,あの部屋の中にいたうちで,私だけだったに違いない。

そんなことはともかく,最近,アルバートハモンドのLegendというCD(しかも2枚組のやつ)を購入した。日本では「落葉のコンチェルト」というのが特に有名であるが,この曲は外国ではそれほど人気がない(歌詞のせいであろうか?)。何といっても,「カリフォルニアの青い空」である。日本語タイトルから受ける印象とは正反対の歌詞の内容である。タイトルに誤導される典型例であろう。その意味では犯罪的に不適切な訳である。「南カリフォルニアの土砂降りの雨」というタイトルであったとすれば,ミスリードされる心配はない(笑)。

このCDを聴いていちばんびっくりしたのが,あのNothing's Gonna Stop Us Nowがアルバートハモンド作だったということである。しかも,彼のウェブサイトで歌詞を見ると,驚くほど脳天気な,一点の曇りもないラブソングであることもあらためて認識した。あまりに明快で,ロクシンのいうことと同じぐらい,恥ずかしくなるような明快さだ。そして,ボニータイラーが見事にはまっている。ふだん絶対に聞かない歌手だが,ここではかっこよすぎる。最近はウォークマンに入れて,無限リピートにして聞いている。冒頭の「うーん,イエイ」という声にはまると,その部分だけ無限リピートにしたい気がする。

このボニータイラーが目の前に現れて,彼女からこの歌詞のようなことを申し向けられ,でも,ヘアートニックは,ブリジストンのエンジンオイルにしてね,と言われたら,柳屋もマンダムもすぐ捨てることであろう。翌日,頭が柳家金語楼のようになったとしても私は絶対に後悔しない。

うーん,イエイ。