What A Wonderful World

2007年8月26日

大学教員であることのかえ難いメリットは夏休みが長いことである。もちろん、「夏休み」の定義が問題であり、ある人に言わせれば、われわれは一年中夏休みをとっているようなものだということになるであろうし、別の人に言わせれば、われわれに夏休みなどはまったく存在しないということになろう。

うるさい定義論は別にして、私の場合、7月末をもって本務校での講義と試験と採点が終わったあと、ただちにある法科大学院での9日間の集中講義があり、そのあと、司法試験の採点を大慌てでやり、それを終えたのが一昨日の午前3時、昨日は、集中講義をした法科大学院の試験があり、学生のコンパに参加して、気持ちよく談笑した。いま目の前に答案があるが、この採点を終えれば、夏休みに迎えることができるということであろう。

ただ、29日と31日にはそれぞれ重めの会議があるし、9月1日には私が非常勤の国家公務員として所属しているある組織(日本学術会議)のシンポがあり、2日には埼玉県で講演をしなければならず、3日は教授会があり、私が委員長で取りまとめたある提案を採決にまでもっていかなければならない。その後、すぐに入試があって、3日間ほど缶詰めになって採点をしなければならない。

まあこんなことで結局はまとまった仕事が出来ない。総論教科書の第1草稿ぐらいは9月末までに完成させたかったが、ドイツで企画されている『日本経済法ハンドブック』の刑法関係の1章分を書く仕事を優先しなければならない。もともとは締切りは昨年末で、この秋が最終的なデッドライン。9月中旬までに何とか出せという催促を受けたばかりだ。編集者はハンブルクのマックスプランク研究所(私法関係)のバウム氏で、私とほぼ同じ年齢だが結婚したばかりで、いまはルンルン気分なので、催促はきつくないが、もともとこういう約束事に厳しい男なので心配だ。

ストレスがたまると買物に走る。買物といっても、もっぱら音楽CDと本である。読みもしない(読めもしない)本が天井にまで届き、聴きもしない(聴けもしない)CDが無数に散らばる。

まあ焦ることはない。ぼちぼち行こう。